2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

 中国の運動会

六歳の息子を北京の日本人向け幼稚園に,四歳の娘は地元の幼稚園に通わせている。最近,それぞれの運動会に参加した。 まず日系幼稚園。先生が「皆さーん,整列!」と言うと,園児はまっすぐ列をつくり,順番にかけっこをする。全員でのダンスは練習どおりに…

 「共同体的なもので型にはめて守ってやらなければならない」

もともと子どもが大人になるのは,蕾が花になっていくような自然なものではない。そのリアリティーを哲学者の鷲田清一さんは,『じぶん・この不思議な存在』(講談社現代新書)で,<個人としてのさまざまな私的可能性を失って,社会の一般的な秩序の中にじ…

 幸せの求め方が他者志向型になっている

本来,自由な社会というのは,絶えず社会の中に予測不可能なノイズが入ってくるものです。そしてそれを内側に取り込んでいくことによって,わたしたちの社会は,より強くしなやかになっていくのです。 反対にそういう予測不可能な要因を遮断した社会というの…

 視点をずらす思考術

「職業安定法違反で逮捕」との見出しを読む一般の人は,「普通はこんな容疑で逮捕するだろうか」などと疑問にはまず思わない。やっぱりオウムの信者たちはこうして逮捕されるような危険な存在だとあらためて認識するだっけだ。 OK。僕も大人だ。警察のこの暴…

 死なないでいる理由

とくにお年寄りを見ていると,他人を歓ばせることで自分も歓ぶと言うことが,自分ひとりが気持ちよくなる以上に,楽しいことだとわかる。「自立」と言うことを考えるときに,こういう視点を持つことは重要だと思う。「自立」は他人の力を借りずに,ひとりで…

 学校は誰のものか

小学校の教室をのぞいてみるとわかるが,先生が「この問題わかる人! 手をあげて!」と言えば,低学年の児童の多くは「ハイ! ハイ!」と元気よく無邪気に手を挙げる。それが高学年になってくると,わかっていても手をあげる児童は少なくなる。中学生ならば…